気付いたら貴重品がなくなってた…!
海外旅行中に貴重品を紛失した場合、どうすればいいかすぐに答えられますか?
もし海外でパスポートや携帯電話、クレジットカードを紛失した場合、あなたならまずどうするでしょうか。
実はわたし、旅中に貴重品を全て紛失するという、大変な目にあったことがあります。
本記事では、
- 海外で貴重品をなくした時の対処法
- 貴重品の持ち歩きかた
- トラブルから得た教訓
を、筆者の実体験をもとに解説します。
本記事を読むことで、万が一海外で貴重品の盗難・紛失に遭った時、どうすればいいか予習する事ができます。
- 海外に行きたいけれど、盗難が不安
- 盗難・紛失被害にあった場合の対処法がわからない
- 海外での貴重品の守り方を知りたい
将来、世界一周やワーホリで海外へ行く予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
体験談:全財産を紛失
わたしは大学生の頃、一人旅でヨルダンに行った際、全財産をまるごと紛失した事があります。
「世界の七不思議」としてお馴染みの、ペトラ遺跡を観光しているとき、腰につけていたマネーベルト(貴重品バッグ)がなくなっている事に気づきました。
ペトラ内にはたくさんロバ乗りの客引きが居ます。わたしも乗せてもらったのですが、おそらくその時に、一緒に乗馬していたロバ使いの子に盗まれたんだと思います。
笑ってしまうくらい、見事に全財産を紛失してしまいました。
当時はまだ初心者バックパッカーで、旅に慣れていなかったせいもあり、貴重品すべて携帯していた方が安全だと思っていたんです。
結論を言うと、たくさんの旅人やヨルダン人に助けられ、無事に旅を続けることが出来ました。
以下、わたしが実際に行った対処を、優先順位にしたがって解説します。
やるべき事
携帯・カード利用停止
まずは、携帯電話やクレジットカードの悪用防止のため、サービスの一時停止を申請しましょう。
わたしはSkypeを使って、携帯キャリア・クレジットカード会社にそれぞれ電話しました。
わたしのように、スマホもパソコンもない状況になった場合は、宿泊先のオーナーや旅人に貸してもらいましょう。
こんな時のためにも、海外へ渡航する前に、以下について必ず確認しておきましょう。
紛失届・事故証明書
紛失物の捜索や、保険金の請求をするために、警察署で紛失届・事故証明書の発行手続きをしましょう。
わたしの場合、まずは遺跡内のツーリストポリスで紛失届を作成し、翌日に市の警察署に行って全ての手続きを完了しました。
また、以下の点についても必ず確認しておきましょう。
パスポート再発行
パスポートも同様に、悪用防止のため
- 「紛焼失届出」(失効手続き)
- 「帰国のための渡航書」または「パスポート再発行」
の手続きが必要になります。
どちらも大使館で申請が必要になりますので、その国の日本大使館の場所・アクセスを確認して行きましょう。
当時は盗難被害により、現金1円もなかったのですが、多くのヨルダン人たちがお金を無償で貸してくれたおかげで、大使館のある首都アンマンまで無事にたどり着くことができました。
後述しますが、たとえ全ての現金・クレジットカードを紛失したとしても、絶対に誰かが助けてくれます。
どんなトラブルに遭ったとしても、最後は人情に助けられるので、冷静になって助けを求めましょう。
海外送金してもらう
もし予備のクレジットカードが残っていれば、それを使って旅を続けることができます。
しかし、わたしのように全財産がなくなってしまった場合は、日本の家族や知人に海外送金をお願いしましょう。
保険金の請求手続き
こちらに関しては、帰国してからでも問題はありません。
ただ、しばらく帰国予定がない方で、紛失物ですぐに再購入したいもの(カメラなど)がある場合は、海外からも手続き可能ですので請求しましょう。
詳細は、加入している保険会社の海外サポートデスクに確認しましょう。
学んだこと&得たもの
このトラブルから、以下のことを学びました。
貴重品は最低限に
この盗難被害の要因は、
- 全財産を身に付けていた
- 貴重品を持っていること(ウェストバッグ)が目立っていた
- 盗難を警戒していなかった
という事にありました。
マネーベルト(ウェストバッグ)は、服の下に隠せると言っても、泥棒から見たら丸わかりなんですね。。
これを反省に、海外旅行中の貴重品管理は、こうするようになりました。
- 貴重品はほとんど宿に預ける
- 持ち歩くのは少量の現金のみ
- 財布はパンツのポケットに収まる超小型のもの
- ポケットがチャック付きのものを着る
- カメラの携行は、現地の治安に合わせて判断
旅中の貴重品管理の、より安全な方法(一箇所にまとめるか、分散させるかなど)については、旅人によって意見は分かれます。
しかし、このトラブル以降(中東・中南米・アフリカなど)40ヶ国ほど旅をしましたが、この方法にしてから盗難被害にはあっていません。
一番のポイントは、泥棒にいかに目立たなくするかです。
未然に防げるのであれば、貴重品の持ち歩きかたもしっかりと対策しておきたいですね。
人の優しさ
この経験でいちばん学んだことは「ヨルダン人の優しさ」です。
この時、こんな人たちに助けられました。
- 無料で2週間も泊まらせてくれた宿主
- 丸一日つぶしてまで、離れた警察署まで無償で送迎してくれたタクシードライバー
- 首都までのバスの運賃を出してくれた人
- バスターミナルから街までタクシー代を出してくれた人
- 無事出発するまで、毎日ごはんを買ってくれた宿主
- 大使館まで無賃で乗せてくれたバス運転手
これはほんの一部なのですが、ヨルダン人があまりに優しい人ばかりで、感動して泣いたほどです。
わたしはこのトラブルがあったからこそ、ヨルダンが大好きになりました。
40ヶ国以上訪問した今でも「大好きな国ベスト3」に入っていて、友人に「オススメの国」を聞かれたら、絶対に紹介するようにしています。
「でも盗難に遭ったじゃん!」と言われるかもしれないですが、悪い人はどの国にもいます。特に有名観光地ともなればなおさら。でも、街であう人はみんな優しい人ばかりだったんです。
ヨルダン人の優しさの要因として、宗教的な側面もあると思います。
イスラム教には、「困窮者や旅人は助けなさい」と言う教えがあります。
ヨルダンだけでなく、今までたくさんのムスリムたちに会ってきましたが、本当に優しい人たちばかりです。
助けてくれた人はみんな、口を揃えてこう言いました。
お金は返さないで良いから。君が無事に日本に帰れることだけ祈っているからね。
トラブルの対処は大変でしたが、ヨルダン・ムスリムの良さを知るきっかけになって、本当に良かったと思っています。
冷静さ・心のゆとり
この経験によって、トラブルに遭っても、慌てず冷静に対処することが出来るようになりました。
- どんな問題にも対処法がある
- 誰かが絶対に助けてくれる
- 悪い人は世界中にいるもので、良い人もいっぱいいるはず
- この国が悪いわけではなく、運が悪かっただけ
どんなにこちらが注意していても、タイミングが悪ければトラブルは起きてしまうもの。
もし海外でトラブルに遭ってしまったとしても、「必ず無事に帰国できる」と冷静になって、一つずつ対処をして行きましょう。
まとめ
本記事では、海外で貴重品を紛失した際の対処法について、実体験をもとに解説しました。
どんなに入念に計画していても、特に初めての海外では、アクシデントはつきもの。
しかし、経験を積み重ねることで、旅人のスキルは上がって行きます。
万が一のときの対処法だけしっかり頭に入れ、安全に海外を楽しみましょう!
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