ワーホリでバリスタやってみたい!
海外のオシャレなカフェでバリスタとして働くのは、誰もが憧れることですよね。
しかし、バリスタを目指してワーホリ・留学に行く人が多い一方、ほとんどの人が夢に終わって失敗しています。
なぜなら、多くの人が「バリスタになるための条件」を勘違いしているからです。
つまり、優先順位正しくポイントを押さえていけば、未経験でもバリスタになれます。
今回は、ワーホリ&バリスタ経験者のわたしが、あなたが海外でバリスタになるための明暗を分けるポイントを徹底解説したいと思います。
この記事を書いた人
- 大手コーヒー会社員3年
- オーストラリアワーホリ経験(2年)
- ワーホリ中はバリスタ(メルボルン・ブリスベン・パース)
- 飲食業(カフェ・ダイニング・バー)歴7年
- 過去にカフェの人事・スタッフトレーニング担当
この記事を読むと、こんなメリットがあります。
- 海外でバリスタになるための条件とステップがわかる
- ワーホリ・バリスタ経験者から実用的なアドバイスをもらえる
- バリスタに憧れる多くの人が陥りやすい失敗例と解決策がわかる
それでは早速、ポイントを見ていきましょう。
目次
多くの人が失敗する理由
まずは、ほとんどの未経験者が陥りがちな失敗例を紹介していきます。
結論から言うと、多くの人が「バリスタになる条件の優先順位」を間違っているんです。
もしあなたがバリスタを目指していて、以下のどれかに当てはまったら注意しましょう!
ラテアートにこだわる
一番多い失敗例がこれです。
バリスタと言えばラテアートですよね!
ラテアートが作れたらバリスタになれる!
こんな方が多いですが、正直に言います。
海外ではラテアートなんてどうでもいいです。
なぜなら、ラテアートのスキルはバリスタ経験を積んでから自然とついてくるものであり、未経験者が美しいラテアートを作るのは不可能だからです。
でも、ラテアート教室でハートは作れたよ?
簡単なラテアートは誰でも「作れる」かもしれませんが、ほぼ自己満足にしかなりません。
正直にいうと「美味しいコーヒーの要素」を知らない人が、ラテアートにだけこだわって作ったコーヒーは、美味しくないです。
お客さんは「美味しいコーヒー」が欲しいだけです。厳しく聞こえるかもしれませんが、知識がないバリスタの不味いコーヒーを渡されただけで、お客さんはもうお店に戻って来ません。
わたしがオーストラリアのカフェ(メルボルンなど)でバリスタ採用された時も
ラテアートしないでいいよ!常に美味しいコーヒーさえ提供してくれたらいいから!
とヘッドバリスタに言われました。
どうゆう事かと言うと、コーヒーの美味しさの決め手はラテアートではなく
- お湯・ミルクの温度
- 豆・エスプレッソの質
- コーヒー抽出時間
- ミルクの質・舌触り
- 香り
などで、決して見た目ではないからです。
オーストラリアやヨーロッパでは、ラテアートが人気になる前から、エスプレッソ系コーヒー文化が根付いているので、ラテアートは重要視されていないんですね。
接客経験がない
そもそも、バリスタ以前に「接客業・飲食店の経験がない」という人もいます。
正直「全くの未経験者」が海外でバリスタになるのは、強運の持ち主でない限り厳しいです。
なぜなら、ラテアートだけ作れても、基本的な飲食店のオペレーションや動きがわかっていなければ、戦力にならないからです。
お店のメニューやマニュアルだけではなく、飲食店の基本まで教えなくてはならないとなれば、採用側には手間がかかるだけでメリットがないですよね。
英語に自信がない
当たり前のことですが、英語が話せないとなると採用は厳しくなります。
なぜなら、「接客経験があって英語がペラペラのワーホリ生」はあなた以外に何百といるからです。
仮にあなたが人気カフェのオーナーだったとして、こんな人を雇いますか?
接客経験なしで、日本語もあまり話せないけど、バリスタの仕事がしたいです!
英語が出来ないという事は、接客だけでなく、スタッフ同士のコミュニケーションにも大きく影響します。
オーダーや他スタッフの指示を確実に聞き取れないと、ミスが増えるだけでなくチームワークも乱してしまい、お店の評判を下げる原因になります。
未経験で英語話せなくても、やる気さえあればいいよ!
なんて人は、相当タイミングが良いか、人脈がないと会えません。
ラテ講習・資格が重要だと思っている
とりあえず履歴書に書けるように、ラテアート教室とバリスタ資格コース受けました!
こうゆう方もとても多いです。
バリスタに憧れる人は常にいるので、近年では「ラテアート教室」や「バリスタ資格コース」が頻繁に開かれており、気軽に受けられるようになりました。
しかし、これは採用のポイントにはなりません。
なぜなら、お金を払えば誰でも受講&合格できるからです。
つまりこの資格は、バリスタを志望しているワーホリ生の履歴書に大抵書いてあるので、全く珍しくありません。
無いよりは良いですが、経験が浅く実践力がない人が持っていても意味がありません。履歴書の内容としては「英語検定3級」みたいなレベルでしょうか。。
そもそも、履歴書にちゃんと目を通して貰えると思ってはいけません。
カフェ側としては、毎日のようにワーホリ生が履歴書を配りに来るので、ただの紙切れに過ぎません。
目も通されず捨てられてしまう事もあるので、「見てもらえたらラッキー」ぐらいに思いましょう。
動画のイメトレで満足している
YouTubeなどの動画での勉強は、知識は身につきますが、イメージトレーニングだけしても美味しいコーヒーは作れません。
サッカーが上手くなりたい人が、動画を見ているだけでは上達出来ないのと同じです。
エスプレッソマシンを使ったコーヒーは、ひたすら練習を重ねて感覚を覚えないと、提供するレベルになりません。
動画は座学には有効ですが、全くの初心者が見ても、技術や実践力は身につかないのです。
どうゆう人が採用されるか
それでは、どのような人が採用されやすいのでしょうか。
実は、採用基準は日本のカフェとほぼと同じなので、難しく考える必要はありません。
ここでは、わたしがオーストラリアのカフェ(メルボルン・ブリスベン・パース)で、実際にバリスタとして採用されたポイントも含めて解説していきます。
ポジティブ&フレンドリー
当たり前のことですが、接客業なので第一印象はとても重要になります。
履歴書を持って行く時の印象は、お客さんへの印象にもなります。
明るくて好印象というだけで、履歴書を見てもらったり採用を検討して貰えるので、特に履歴書を持って行く時は笑顔で元気にスタッフに声をかけましょう。
長期で働ける
バリスタ未経験者が採用されるためには、他のアピールポイントを少しでも増やさなければなりません。
中でも簡単に実践できるのが、なるべく長期で働くということです。
即戦力にならない未経験者が、2〜3ヶ月しか働けないとなると、雇用側のメリットは全くありません。
ワーホリ中に色んな街を転々とまわりたいという方も多いと思いますが、もし本気でバリスタになりたいのであれば、6ヶ月くらいまで働くことも可能という意思を伝えましょう。
ただし、「一雇用主のもとでの最大就労期間」は国やビザの種類によって違うので、最大で何ヶ月まで働いても良いのか事前に調べておきましょう!(例:オーストラリアのワーホリでは最長6ヶ月まで、など)
一人で任せられる
店のサイズにもよりますが、カフェでは1人でマルチタスクが出来ることが求められます。
特に小規模なお店では、1人で店に立たされる事も珍しくありません。
わたしがオーストラリアで働いたカフェでは、バリスタ・ホール・バーテンダー・レジなどを全て1人で任されていました。
たとえバリスタ経験がなかったとしても
- 責任感がある
- マルチタスクを同時にこなせる
という事がアピールできる職歴や経験があれば、履歴書に書いておきましょう。
即戦力になる
バリスタ未経験者には厳しいですが、これが一番の採用の決め手となります。
わたしが採用されたカフェ3箇所とも、履歴書を持って行った時に
とりあえず、エスプレッソとラテ作って貰える?
と、いきなりコーヒーを淹れさせられました。
3箇所ともちょうど新スタッフを募集しているタイミングで、即戦力になる人を探していたんですね。
ただ、この項目をクリアしなくてもバリスタは目指せます。
何故なら、いきなりバリスタができなくても、ホール業務から始めて、慣れてきたらバリスタのトレーニングを受ければいいからです。
オーストラリアなどのカフェ文化が根付いた国では、カフェだけでなく、ファストフード店や田舎の小さなレストランにもエスプレッソマシンが置いてある場合が多いです。
なので、飲食業に慣れていて、どんな仕事でも頑張るという意思を伝えれば、その場で採用される可能性は十分にあります。
プレッシャーに強い
ほぼ一人で店に立たされる事が多いバリスタの仕事。
どんなに忙しくなっても
- 優先順位を判断して
- 冷静にミスなく
- スピーディに
- 丁寧に接客しながら
- いつも同じクオリティのコーヒー
を提供し続けなければなりません。
カフェは予期せぬラッシュが頻繁にあるのですが、どんなに忙しくなっても、一人の場合は誰にも助けを求められません。
この子なら忙しくなっても1人で乗り切れそう
と思って貰えるような「忙しい環境での経験」(例:毎日500人以上の来客があるカフェの職歴など)があると、採用の可能性はグンと上がります。
バリスタになるには
それでは、バリスタになる為にはどのような準備が必要なのでしょうか。
上述の「採用やすい人の条件」を踏まえて、事前にできる対策を優先順位に従って紹介します。
飲食店で働く
もし飲食業さえも未経験であれば、少なくとも3ヶ月ほどは日本、もしくは現地でカフェに応募する前に、レストランのホールから始めてみましょう。
「バリスタ未経験」でさえも厳しいのに、「飲食店未経験」でバリスタを目指すのはかなり厳しいです。
「完全未経験でもなれた!」
というエピソードは、数百人いる挑戦者の中のラッキーな人くらいに思ってください。
先述した通り、採用条件はほぼ日本と同じです!
日本の「バリスタ求人」に完全未経験者が採用される確率はほとんどないですよね。
出来れば大手コーヒーチェーン店など、多忙かつバリスタ業務も同時に学べる所が理想です。
でもそんな事してる時間ないし面倒くさい。
と思う方もいるかもしれませんが、未経験者にとってバリスタへの道は決して簡単なものではありません。
本気でバリスタになりたいのであれば、限られたワーホリ期間を100%生かせるように、対策を怠らないよう努力しましょう。
事前準備をしっかりすることで、ワーホリ生活がより充実したものになり、あなたの人生に大きく影響してくる経験が得られるかもしれないのです。
日常英会話を習得する
ペラペラでなくてもいいので、基本的なコミュニケーションは英語で出来るようにしておきましょう。
英語に自信がないワーホリ生は、フィジーやフィリピンの語学学校で短期留学をしてからワーホリに行くパターンが多いです。
一般的な語学留学よりも費用が抑えられ、最短1週間から通えるので、自分の目標に合わせて好きな期間だけ留学することが出来ます。
また、海外に行かなくても短期で語学習得する方法として、国内留学もお勧めしています。
もしワーホリのために休学や退職をするのであれば、急いで渡航するのではなく、まず国内で英語をマスターしてから行くことで、ワーホリ生活をより充実させることが出来るのでお勧めです。
国内留学のメリットなどの詳細は、こちらの記事をご参照ください。
カフェにこだわらない
皆さんが憧れているのは、この写真のようなお洒落カフェで働くことだと思います。
しかし、先述した通り、バリスタ求人の競争率はとても高いです。
むしろ、バリスタの仕事どころか、現地での就職は思った以上に厳しく、街中に履歴書を配っても連絡がこない事も珍しくありません。
人気のカフェともなると、スキルのあるバリスタのみ採用しているケースがほとんどなので、お店にこだわっているといつまでも就職できません。
先述した通り、オーストラリアやヨーロッパ諸国では、どんな小さな飲食店にもエスプレッソマシンを置いている事が多いです。
最初は「いち早く就職して、英語環境の職場に慣れること」が大切なので、街中全てのお店に履歴書を配るつもりで就活しましょう。
バリスタ教室に通ってみる
必ずしもではないですが、コーヒーの基礎知識を身につけ、ある程度エスプレッソマシンを触れるようにしておくと、全くの未経験者よりも強くアピールする事ができます。
事前にカフェやレストランで経験を積んでおくのは理想ですが、いきなりアルバイトを始めるのは難しいという方は、何回かコーヒー教室に通ってみることをお勧めします。
ラテアートよりも、ミルクの作り方や適性温度、コーヒーの種類(ラテ・カプチーノ・フラットホワイトなどの違い)を教えてもらいましょう!
まとめ
ワーホリ中に確実にバリスタになるには、以下のポイントが重要になります。
バリスタは、採用のポイントさえ押さえておけば、未経験でもなれる仕事です。
そしていつかは
「あなたの接客とコーヒーが一番好き。」
と言ってくださるあなたの常連客がつくようにもなります。
わたしはどのカフェも3ヶ月ほどしかいませんでしたが、たくさん常連さんがついて下さり、退職する時にお互い泣きながらハグしてお別れしたお客さんもいました。
バリスタは本当にやりがいがある仕事で、皆さんにもぜひ体験して頂きたいと心から思っています。
この記事があなたのバリスタへの夢を叶えるきっかけになれば本望です。
あなたの海外生活が、より充実したものになるように応援しています!
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